スコットランドとバスクとアギーレ監督

アギーレ監督は、バスク系メキシコ人と言われる。そのバスクは、昔からスペインからの独立運動をしている。僕は、20年程前に旅先でバスク人と道連れとなり、その独立運動を知った。スコットランドの独立が話題を呼ぶと、バスクの独立運動も活発になるのだろうか。

20年程前、カナディアンロッキーの遊歩道で、欧米系の60代の老夫婦と道連れとなった。しばらくきれいな景色や道の状態などの話をしながら一緒に歩いて打ち解けた頃、自然に、「どこからきたの」といった話になる。

今は、アメリカに住んでいるが、日本から来たというと、おじさんは、満面の笑みで、「日本のタベイ女史は、偉大だ。」という。「タベイ?」「登山家のダベイジュンコだ。素晴らしい人だ。」とひとしきり田部井淳子の経歴、業績、人となりについてとうとうと説明してくれた。いや、参りました。

今度は、僕から、「どこからこられたのですか」ときくと、奥さんが、「私は、イングランドです」と、いたずらっぽく笑った。僕は、「あー、そうですか。ロンドンには、行ったことがありますが」なんて話をつないだ。どうして微笑んでいるのだろう。

すると、おじさんが、ちょっと語気を強くして「おれは、バスク」と憤然と言う。僕は、上手く聞き取れなかったと思って、「え?英語が苦手ですみません。もう一度言ってください。」おじさんは、もう一度「バスク」と一言言って、口を一文字に結んでいる。

やれやれ、また自分の英語力がないことで、気まずいことになってきたぞと困った顔をしていると。奥さんが、やさしく微笑みながら、いつもこうなのよ、しかたないわねという顔をして、小さな声で、「スペインよ」と僕に教えてくれる。

あ、そういえば、スペインに「バスク地方」ってあったよな。独自の文化があるんだった。「あ、スペインのバスクですね。」当時、僕は、バスクの独立運動をよく覚えていなかった。

おじさんは、奥さんの小さい声をききとがめて、「スペインじゃなくて、バスク」と毅然と繰り返す。

「わ、わかりました。スペインとかフランスに近いバスクですね。」というと、おじさんが納得したようににこやかに笑って「そう、バスクだ。」と。「今は、イングランドに住んでいるがね。」

ヨーロッパは、小さな地域ごとに独自の文化を守って、隣の地域との小競り合いを何百年も続けているから、なかなかややこしいなあ。と、痛感した。

アギーレ監督の登場と、スコットランドの独立運動をみて、思い出した昔話です。

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この記事へのコメント

らくちん
2014年09月23日 21:36
kさん、うめもとさん、コメントありがとうございます。特にイギリスは、サッカーやラグビーで分かれているのは、ぎょっとしますね。確かに、日本でも、まだまだ独立の気概のある人達もいるかもしれませんね。会津ももしかすると薩摩も実は、そうかもしれません。
うめもと
2014年09月23日 03:43
東京に住んでいても「ワシは関西人」という人は多いです。会津と長州はまだ和解してません。ヨーロッパも深いけど、戦国時代や江戸時代を経験している日本人には実は結構わかる感覚じゃないかと思います。
K@神奈川
2014年09月19日 09:17
その昔、イギリスに滞在していた時に、テレビで4か国対抗ラグビー大会を中継していた、その4か国が、フランス、イングランド、スコットランド、ウェールズでした。
知識のない私もらくちんさんと同様に、「なぜこれが4か国なんだ?」と訳がわからなかった記憶があります。
いや~ヨーロッパは深い。

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