メダルの数

メダルの数は、数えたくない。一つ一つのメダルには、それぞれ、全く異なる10年20年の長くて波乱万丈の競技人生がつまっている。ジャンプの男子団体は、一つのメダルに四人のそれぞれの重い人生が詰まっていた。どうしてそれを、まとめて数えられようか。足したり引いたり比べたりする数にできようか。一つ一つが宇宙にひとつしかない、かけがいのないメダルだもの。

かなり昔、著名な画家が「私の履歴書」で幼少期を振り返り、算数が全くできなかったと書いていた。算数の教科書に載っている5個のリンゴの絵のそれぞれが違うのに、どうして同じリンゴとして扱って5つと言えるのか、全く分からなかったという。形に対する感受性が強すぎて、数えられなかったのだ。

今、新聞やテレビでは、五輪で日本選手がとったメダルの数を丸いマークで示している。それぞれのメダルの意味が重く大きく違うことを知ってしまった僕たちは、それぞれの○が同じメダルには見えない。

ああ、あの名画伯は、算数の教科書のりんごの絵をこんな風にみていたんだなあと、ようやく分かった気がする。 

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この記事へのコメント

らくちん
2014年02月22日 15:56
Kさん、コメントありがとうございます。ほんと、そうですよね。選手自身が納得してくれれば十分です。そして、五輪後の人生が豊かなものになることを祈っています。
K@神奈川
2014年02月22日 01:04
学生時代に競技スポーツをかじった身として、言わせてもらえれば、世界のランキングに入ることさえ大変なことです。ことにメジャースポーツでは。世界ランカーなんて雲の上の存在でしたっけ。メダルの数に関心が集まるのは理解できますが、10位だって立派なもんです。心を広く持って見ましょうや。

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