1/∞ x ∞ =?

震災の被害をみていてつくづく感じる。ある事象が、限りなくゼロに近い確率でおこり、しかし、一度起こると限りなく大きな災難をもたらすとき、その期待値は、どう評価すればいいのだろうか。1/無限大 x 無限大 は、0だろうか、無限大だろうか。(1ではないと思うけれど)原子力技術に限らず、地震に対応しなければいけない工学技術というのは、これから、常にこの問題に直面する。

タブーになっているのか、一つ、あまり語られないことがある。地震直後に津波の大きさを3mと放送してしまったが故に、多くの犠牲者を出してしまった。「想定を越えた」規模の地震によって、地震計が振り切れてしまったからだという。酷な言い方になるが、結果論でいえば、この技術的欠陥によって、数千名の命を失ったとも言える。それは、震災に伴う原子力発電所の事故による死亡者の数の比ではない。

僕は、だからといって津波予報システムの技術者を責める気もないし、ましてや、原子力の技術をかばう気もない。ただ、今のメディアのように、感情的に原子力の技術者を責め立てたてるのは、バランスに欠けている。ことの本質は、原子力の技術も含んだ、もっと大きな問題、即ち、科学技術を今後どういう安全の基準で応用していくのかという問題につながっている。

いうまでもなく、津波予報システムも、原子力発電所は、起こる確率が無限小の事象については、被害の大きさを考えずに考慮しないことにした。それが、今回の震災で、大きな被害につながった。

限りなくゼロに近い確率で起こるけれども、一度起こると大変な被害をもたらすもの、それを今後どう扱うのか。これは、加速器による素粒子の研究技術にも、遺伝子工学にも、あてはまるかもしれない。少なくとも正規分布で語る世界ではないような気がする。

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