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もはや、電車の中で化粧をする女性をみかけても、驚かなくなりました。最初は、世を憂いたものですが、今では、好奇心をもってその手順をみています。じろじろみるのは、ちょっと失礼かなとも思いますが、相手もコギャルの無礼をしているのだから、こちらも、オヤジを決め込んで好奇心を満足させていただくことにしています。 例えば、まつげの形を整える「ビューラー」を使っているとき、電車が急ブレーキをかけると、睫毛が、ごそっと全部取れてしまわないのでしょうか。それを防ぐことができる構造になっているのでしょうか。余計なお世話ですが、おじさんには、気になってしかたありません。(そもそも、あのビューラーとやらは、どうもフランス革命のときのギロチンのようで、なかなかにおぞましい形です。) それを言えば、アイラインというのでしょうか、とがった鉛筆のようなもので目のフチを書いている途中で、急ブレーキがあると、目に鉛筆がつきささらないのでしょうか。あたたたた、想像しただけでも、痛そうです。あな、恐ろしい。つきささらないまでも、揺れる電車のなかで、よく正確に書けるものだと感心してしまいます。那須の与一もびっくりです。 そうそう、目元の化粧といえば、20代の男性社員も眉毛を書いている人が増えているようです。あと10年もすれば、電車の中で化粧をするネクタイスーツ姿の男性も珍しくなくなるのかもしれません。 大抵の女性は、眉毛のかなりの部分を書いているようですが、中には、ほとんどすべて地毛をとっちゃている人もいるようです。あれだけ全部とってしまうと、書き始める起点の位置が分からなくなって、書くたび毎に、場所がずれるということはないのでしょうか。毎日、眉毛の場所が違うと、回りの方も驚くに違いありません。僕だったら、秘かにそれを毎日の占いに活用するかもしれません。 先日、電車で吊り革につかまって立っていると、目の前の座席にコギャル風の化粧濃い目の女性が二人、賑やかに話しながら座っています。まつ毛もしっかり作ってあって、一本ずつではなく、化粧品(マスカラですか)で数本ずつまとめて強調されています。こちらは、たまたま上から見たので発見したのでしょうが、2つのまつ毛の束を、横に、つまり、顔の面と水平に、つり橋のようにマスカラがつながっているのがありました。 お話をする1フレーズ毎に瞬きをして、化粧で大きくなったまぶたがサッドサッと音がするほど動くのですが、それに、一本つり橋がかかっている。こちらも、一度気付いてしまうと、見てはいけないと思いつつも、目が離せなくなります。切れそうで切れない、一本のつり橋。まつ毛とまつ毛をつなぐマスカラのつり橋です。たまらず、次の駅で自ら車両を変えたのは、いうまでもありません。 |
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