米中対立と深く関わる日中関係

〇米中対立が始まる。20世紀の米ソの「冷戦争」から、21世紀の米中の「熱衝突」になりそうだ。戦争を回避しながら経済で熱く衝突交渉する。日本は、経済的、地理的、歴史的に深く関わる。

〇習近平主席の師匠の王岐山国家副主席は、WWⅡの日米戦争と日中戦争を、中国で最も深く分析している人だ。半世紀前の文革期、「下放」された陝西省延安近くで、20歳の王は、15歳の習に、洞窟式の住居で、WWⅡでの日米中の戦略と歴史を教えた。

〇王岐山や英チャーチル含めた戦略家は、日本の真珠湾攻撃(1941年)を、日本にとって最悪の戦略(≠戦術・戦闘)だとみている。米国では、WWⅡに戸惑っていた世論が感情的に統一して対日交戦に向かい、4年後に広島と長崎に原爆投下した。米国本土周辺を直接攻撃するのは、圧倒的に強い軍事力をもつ米国の激情的反撃を受けるので最悪の戦略だと分かる。

〇2001年にアメリカ同時多発テロをうけ、激情的にアフガニスタンやイラクを攻撃した米国の戦争は、類している。この米国を理解しているベトナムは、ベトナム戦争で、米国本土を攻撃せず、自国で辛抱強いゲリラ対応で、米国を追い出した。

〇習近平も、これを見届けており、今、米国本土を攻撃しかねる姿勢を、見せない。一方で、ベトナム近辺の南シナ海で、領有権や海洋権益を強く主張し、軍事的にも支配しつつある。習「アメリカさん、負けたベトナムで、また、戦争するのですか?」か。米国の知識人から中国には「中国さん、WWⅡ前の日本のように南シナ海を征服するなら、米日戦争のように米国は怒りますよ」か。日本は、口をへの字にして黙っているしかないか。

〇昨年の北朝鮮への対応は、日中戦争のとき、共産党と国民党蒋介石との合作と対立を思い出す。共産党は、国共合作(2次1937年~1945年)で、ともに日本軍と戦うとした。実際は、蒋介石国民党が日本軍と対戦し、共産党は、撤退、移動をしながら、時々、ゲリラ的反撃だけをした。そして、日本が米国に負けて中国から撤退し始めると、共産党は、国民党に全戦力をかけて攻撃をした。このときの国民党へと同じ対応を、共産党習近平は北朝鮮にしている。「米国に対抗するのは、合意するが、中国から米国に直接攻撃はしない」という姿勢。中国は、米国への対応に、20世紀半ばの日米戦争での日本の失敗を教訓にする。

〇中国は、対米と、対日とのどちらとも戦争を回避しつつ、同一の対応をしない。日米二国が完全な協調にならず摩擦がおこるようにする。1972年の米中共同宣言、日中国交正常化での、毛沢東の裁きはそうだった。日本側は、予想できない提案に戸惑いながら、全力で中国に対応した。それが、米国キッシンジャーなどから田中角栄への批判、政治疑獄の連絡につながっていった。

〇今から、例えば、日本の国際連携に、中国が入り、米国が入らないこともおこる。2020年11月、アジアの地域包括的経済連携RCEPに、米国を除く日本・中国含めた15カ国が著名。また、米国が抜け日本主導の環太平洋経済連携協定TPPに、11カ国が加盟。それに、イギリスが、加盟する。中国は、入りたいと言っている。

〇上記のことは、米国、中国、英国、EU、ベトナムなどのアジアなどの、国際、軍事などを知る人たちは、みんな同じ理解をしている。ただ、日本だけでは、多くない。
21世紀、日本は中国に、軍事で対抗、経済で協調したい。難しい。
参考 日中:軍事で対抗、経済で協調

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