人新世の「資本論」:斎藤 幸平 著

〇20世紀の共産主義と資本主義とを否定し、エコ社会主義からも脱すべきとする。カール・マルクスが「資本論」刊行後の晩年に「脱成長コミュニズム」を考えた(第四章)。今、世界中の人々が、立ち向かっている人新世の社会と経済。『人新世の「資本論」』斎藤 幸平 著(集英社新書)。

脱成長コミュニズムの5つの柱 (第七章)
マルクスが「資本論」に秘めた真の構想が現代に役立つ。
①「価値」値段から「使用価値」有用性経済への転換
労働時間の短縮 必要のないものを作らない
画一的な分業の廃止 多種多様で、創造性と自律性の労働
生産過程の民主化 経済の減速を伴う
エッセンシャル・ワークの重視 労働集約型産業、ケア労働
エンゲルスも今の共産主義者にも、理解できていない。

〇世界で広く注目、議論されている考え方
(これらの考え方を日本の国会でも議論してほしい)
グローバル・サウス:グローバルで被害をうける領域とその住民
外部化社会:代償を遠くに転嫁して不可視化してしまう
グレタ・トゥーンベリ:地球温暖化のリスクを訴える、スウェーデンの環境活動家。
 15歳の時、国会議事堂前で一人ストライキ。その後、国連、米国議会でアピールした。
グリーンニューディール:気候変動と経済的不平等の両方に対処
グリーン革命:フリードマン著。
 化石燃料から、クリーン燃料(太陽力、風力、水力、潮力、地熱)への変革
ネガティブ・エミッション・テクノロジー(NET) 大気中からCO2を除去する技術
参加型社会主義:ピケティの提案。労働者による企業の社会的所有と経営参加。≠ソ連
・労働は、人間と自然の媒介活動
・都市農業:2019年コペンハーゲンで「公共の果樹」が始まる
ワークショップによってGDPに表れないQOL(生活の質)の上昇を目指す
脱炭素社会:エネルギー収支比の高い化石燃料→再生可能エネルギー
「排出の罠」:CO2排出削減で起こる生産力の低下
開放的技術:多様な活動で 使用価値の生産
 ↔閉鎖的経済・技術:利益優先。労働者と消費者を支配。人工的希少性を狙う。
・「加速主義」ではなく、「減速主義」こそが革命的
・ケア労働は、「感情労働」
ブルシット・ジョブ:クソくだらない仕事
 vs. エッセンシャルワーク:高使用価値、低炭素、低賃金、人手不足
ケア階級の叛逆:グレーバーが言う。ケア労働者の資本主義への対抗
・「ブエン・ビビール:良く生きる」(エクアドル憲法)、「GNH:国民総幸福量」(ブータン)
フェアレス・シティ 恐れ知らずの都市:合理的でエコロジカルな都市
 ミュニシパリズム:バルセロナ市が呼びかけ世界中の77の革新自治体がネットワーク
 気候非常事態宣言:バルセロナ市 脱成長型 ⇔ 経済成長型
気候正義(Climate justice):気候変動を止める
 気候危機:外部化社会の究極的限界
食料主権:先進国の富裕層ではなく、世界の貧困層の主権
・人権、気候、ジェンダー、資本主義の問題がつながっている
国家資本主義:ソ連
・資本主義の超克、民主主義の刷新、社会の脱炭素化:経済、政治、環境のシナジー効果
脱成長コミュニズム:自治可能で公正な社会 相互扶助と自治

〇この本、『人新世の「資本論」』(2020年10月発行)は、このブログ「脱産業革命」(2020年1月26日)の次の説明に、通じる。

20世紀    21世紀 
均一化  ⇒ 多様化 
大量   ⇒ 個別
生産物モノ⇒ 情報サービス
所有   ⇒ 利用

また、のこのブログ「資本主義の新しい形」(2020年4月19日)にも、通じる。 

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