会社の寿命<働く人の寿命

〇今、20歳代、30歳代の社員は、定年退職の70歳になる前に、その入社した会社が滅びる。今後の日本では、会社の寿命は、働く人の寿命より短い。

〇日本の人の寿命が80歳以上に延びており、これからは、20歳から70歳の50年=半世紀!以上働くようになる。これは、幸せだと思う。

〇一方で、会社の寿命をみると、これから経済の構造が変わるので、今から50年以内にほとんどの会社が滅びるか、合併されるようになり、会社の寿命が短くなる。結局、大多数の会社員は、定年退職する何年も前に、違う会社で働くことになる。そうして、終身雇用などは、なくなる。

〇会社が今ほど速く変化しなかった、過去30年ほどの間においても、会社が滅びたり、吸収合併されたりして、同じ会社として寿命を維持しないことがいくつか起こった。

〇例えば、1980年代以降、三菱銀行、住友銀行以外の多くの銀行で働き始めた社員は、今までの間に、働いていた銀行の消滅と、合併による自分の転職を味わった。20世紀に、優良業界と言われた証券、鉄鋼、電器などの会社でも、就職人気が高かったJAL、東芝、日産などの会社でも、倒産の危機が起こり、買収、分割、解雇などが起こった。

〇今後は、会社のこういう変転がより多く、速く、大きくおこる。多くの業界、多くの会社が、数十年後に、同じ組織と文化を継続しなくなる。

〇例えば、日本の最高企業であるトヨタですら可能性がある。20世紀初めの十年間、世界で、馬車が自動車に転換し、馬車をつくる仕事や馬車騎手が衰退した。21世紀には、ガソリン自動車がEV(電気自動車)に転換し、ガソリン自動車のメーカーが衰退するかもしれない。

〇21世紀では、世界の優良会社が突然衰退し始め、5年の短い期間に倒産する。今、絶好調の米国のGAFAも含めてすべての会社に起こる可能性がある。 

〇働く人としては、会社にそのような速い衰退が起こり始めても、人が気持ちよく働ける会社と職業が、次々に新しくできれば良しとして、対応していくのだろう。世界の一人当たりGDPの国別ランキング15位内に、5カ国すべてがはいっている北欧国は、そう進んでいるようにみえる。(ココ参照)

☆【6月17日追加】
6月17日の日経の記事[経営の視点]に、このブログの6月14日「会社の寿命<働く人の寿命」と同じ意見がでていた。
「人と会社の「寿命」逆転 大転職時代の足音」とのタイトル、終身雇用の限界、トヨタの製造業からの変化との記事が、同じでうれしい。就活中の現大学4年生は、「将来的に転職もあり」と考える人が71%で、「転職はなし」6%を圧倒しているとのこと。
ちなみに、このブログ15日「政党と働き方の変革」でも、関係することを書いた。

この記事へのコメント

すぎした
2019年06月17日 21:32
「日本では一つの産業の全盛期は二十年つづかない」という説があります。
昭和十年代の花形は軍人と満鉄。
昭和二十年代の花形は石炭と繊維。
・・・
たしか、愛読する日下公人か堺屋太一の説ですが。

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