「WTF経済」ティム・オライリー著

〇Linux、ユニコーン、“ウェブ2.0”を広めたオライリー氏が、最新の技術とビジネスを説明する、553ページの分厚い本「WTF経済」(2019年2月25日発行)を読みました。 GAFA:グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル、及び、マイクロソフト、ウーバー(自動車配車ウェブサイト・アプリ)などの、今活躍する会社もみっちり説明しています。

・書名のWTFは、What the fuck?「なんじゃこりゃ?」という品のない言葉ですが、副書名「絶望または脅威の未来と我々の選択」通りの内容は、まじめです。中核の説明の理解には、分厚い本を読むしかありません。

・ところどころに数行だけで書いてある、うまいとひざをうつ表現については、自分で思い出すためにも、ここであげます。(私が、気に入った表現を太字にしました。)

〇「WTF経済」での表現
I部 正しい地図を使う
・インターネットもまた通信指向のアーキテクチャーがあり、「ゆるくつながった小さなかけら」が協力し合って、何かずっと大きなものになるのだ。(5章ネットワークと企業の性質P.157)

II部 プラットフォーム思考
・アマゾンのジェフ社長が組織にした命令
すべてのチームは、データ・機能をサービスインターフェイス経由で公開し、チーム同士がやりとりする。それ以外の形のプロセス間通信は、禁止。すべて、外部化可能な設計。(6章 約束で考える P.165)

・現代のネットワーク化組織では、企業と供給業者、顧客との外部関係における劇的な変化だけでなく、企業内部の労働者、ソフト、機械を組み合わせる手法の劇的な変化がある。(6章 約束で考える P.180)

・ここ数十年で政治的言質をあまりに支配してきた、リベラルと保守派との対話を捉え直す機会だとも思った。政府がプラットフォームとして成功すれば、小さな政府でも大きなサービスを提供できる。(7章プラットフォームとしての政府P.189)

III部 アルゴリズムの支配する世界
現代の先進国では、中産階級は停滞し、この何世代もの間で初めてのこととして、子供の方が我々より生活水準が下がるかもしれない。(10章アルゴリズムの時代のメディアP.293)

IV部 未来は私たち次第 
(最後の部:これは、部分だけをうまく取り上げられませんでした。)

〇最後についている「訳者解説:本書のあらすじ」(P.490~)の一部もあげる。
・ウーバーやエアビーアンドビーなどの、シェアリングエコノミーの代表とされる企業の特徴。
 -物質を情報で置きかえる 

・ウーバーなどのオンデマンド労働による通称「ギグエコノミー」は労働を根本的に変える。
ブラック企業の悪質な非正規雇用より、そうした自由度のある労働形態を主流にすることで労働市場も改革できるのではないか?

実体経済を犠牲にしてお金の亡者と化した金融資本主義が、技術の非人間的な活用を生み、格差の拡大を引き起こしている。 

〇最後に私の感想
筆者のオライリーさんは、モーセのようですね。
旧約聖書にでてくるモーセは、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教、バハーイー教で、神として崇拝はしなくても、重要な予言者とされています。
オライリーさんは、グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル、マイクロソフト、ウーバーのみんなから、リーダーとして崇拝はしなくても、重要な予言者と思われているのでしょう。

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