ヘンな三段論法

「できるビジネスマンは、朝早く会社に来て働く。オレは、朝早く会社に来て働く。だからオレは、できるビジネスマンだ。」は、三段論法として間違いですね。「たぬきは生物だ。あなたは、生物だ。だからあなたは、たぬきだ。」と同じ論理構成です。僕は、「たぬき三段論法」と呼んでいます。

三段論法は、次の構成です。
大前提:すべてのAは、B 「すべての人間は死ぬ。」
小前提:Cは、Aである「ソクラテスは人間である。」
結論:よって、Cは、Bである 「よって、ソクラテスは死ぬ。」

大前提での、BはAを包んでいます。Aは、周延されており、Bは周延されていないといいます。小前提では、Aは、Cを包んでいます。大前提と小前提をつなぐAは、媒概念といいます。

この周縁の関係を間違えるとヘンな三段論法ができあがります。冒頭にあげた、たぬき三段論法がそうですね。これは、論理学では、「媒概念不周延の虚偽」というようです。

正しい論理にするには、「朝早く会社に来て働くものは、みなできるビジネスマンだ。オレは、朝早く会社に来て働く。だからオレは、できるビジネスマンだ。」とすれば一応成立します。この大前提が真かどうかは、あやしいですが。

また、媒概念の意味がそれぞれの文脈により異なってくると、ヘンな三段論法になります。「ものつくりが、当社の基本である。君の企画案の本質は、サービスであってものつくりではない。だから、君は、当社の基本ができていないのだ。」これは、「ものつくり」「当社の基本」の範囲と意味が文脈によってずれていて不明確なので、間違った論理になっています。

「課長はたぬきだ。会社の基盤は、課長だ。だから会社の基盤は、たぬきだ。」というヘンな三段論法と同じですね。これは、「課長」の意味が文脈によって「我々の課長の○Xさん」だったり、「会社の課長職の人すべて」だったりして異なっているので、ヘンな論理になっています。これを「媒概念曖昧の虚偽」といいます。

こうしてみると、ヘンな三段論法は、日常にあふれていませんか。

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