易は不易

「変えてきたので、変わらずにいられる」三浦和良が、日経新聞(12月6日)に書いていた言葉だ。これぞ、中国の教養の古典である易経の真髄だ。易経の解説本の最初に「易は不易」と説かれる。易というのは、変わるという意味で、変わることこそが、変わらないものの本質だと説く。川は、同じところにあるように見えるが、実際に流れている水は、次から次へととどまることなく変わっている。易は不易なのだ。

筮竹(ぜいちく)を使った占いででてくる易は、中国の科挙の基本教科書である「四書五経」の五経の内の一つである。易経は、占いを起源として成立したとはいえ、森羅万象の変化の本質を語っており、立派な古典的教養書になっている。

易は、運命決定論ではなく、まして単なる予想や予報ではなく、行動方針を決め、自分を変える知恵だと説かれる。内容は、抽象的な人生訓の束である。筮竹でその人生訓の一つを選ぶ。抽象的な言葉なので、どういう意味か、その時の自分の状況に応じて考える。そうして、自分なりの方針を見出していくのだ。

易経は、正直、何を言っているのかよくわからない言葉が多いので、まあ、ロールシャッハテストで自分の心の状態を再認識するのと同じ機能も持っているのではないだろうか。その言葉から連想されることを考え、自分の心と対話することによって解決策を見出し、自分を変えていく。その一番大切な原理が、「易は不易」である。

この易の真髄を、サッカー選手の三浦和良がさらっと語るところが、すごい。本を読んで机上で薄っぺらに理解したものではなく、トレーニングをしながら体で学び、易経の真髄に至っている。

僕のような年老いた凡人は、「変わらずにいたので、変わったしまった」と、後悔ばかりが先に立つが。

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