新型インフルエンザ対応でのSARSの教訓

台湾駐在時代に遭遇したSARSの騒ぎが収まった頃に、「SARS対応のレビュー」(2003年6月、ココ)というのを以前のHP「台湾つれづれ」に書いています。今回の新型インフルエンザもSARSと同様ウィルスの病気で、結構、あてはまるように思えますので、再度振りかってみます。

当時、書き並べている教訓めいたものを、ここでも、その見出しだけを再録します。詳しくは、僕が台湾駐在の頃にやっていたHPをみてください。(ココ

○ 過度の恐れよりも、軽い情報公開
余りに怖がると余計に情報が出なくなります。情報公開が大事です。

○ 一般人より医者
院内感染が多いので、医者や医療機関の対応が鍵になります。

○ 医療設備よりも医者の心構え
特段の医療設備が必要なわけではないので、医者に対する情報提供が大切です。

○ マスクより手洗い
マスクは、人にうつすのを防ぎますが、うつされるのを防ぐには、効果が少ない。
自衛には、手洗いが大切です。

○ 密閉より換気
遠くから風にのって移ってきたりしませんので、むしろ、窓を開けて換気したほうがいいです。

○ 体温測定は、頻度よりも確度
一日に何度も体温チェックをするようになると、かえっていい加減になります。

そして、「日本で今からの準備しておいた方がいいと思うこと」として次のようなことを提案しています。

1)通勤電車の対応
日本特有の事情に、通勤電車の問題があります。日本では、通勤電車の中で、一時間くらい同じ人と50CM以内にいることは、珍しくありません。あれだけ密着していれば、一人のSARS患者が一回の乗車で、10人に移してしまうこともありそうです。その10人が10人に移せば、あっという間に広まります。これを防ぐには、流行の兆しが出た時に、改札のところでの体温測定、乗車の際のマスク着用義務化などを行わねばなりません。また、各企業は、フレックス制を導入するなど、就業開始時間をずらすようにする必要があると思います。どれも、流行するまでに、ルールなどを事前に準備しておく必要があるように思います。

2) 病院内の人の動線分離
SARSの可能性のある患者及びSARS治療に関わる医療関係者が、他の患者や医療関係者に接する機会をできるだけ減らさなければなりません。台湾の大きな病院では、発熱した外来患者(=「発熱外来」)を受け入れる為に、病院の入り口のところに、テントやプレハブで別の窓口を作っていました。また、できるだけ患者が一緒にならないように、人の動線を考え、建物の一部を改造して、小型のエレベーターを増設したりしています。日本の公立病院は、予算の設定もあり、機敏に対応できないでしょうから、いまから、どこにどういうプレハブをたて、既存の建物のどこを改造するか検討しておくといいと思います。SARSに限らず、今後も、この種の病気が起こった時にどう対応するか準備しておく事は、大切な事だと思います。
(引用終わり)

2003年から、中国・台湾のSARS体験をよく調べて、国を挙げて上記のようなことを取り組んでいれば、よかったと思うのですが…今からでも、遅くはありません。これを機会に、もっと毒性の強いH5N1型対応のためにも、上記の対応をして欲しいものです。

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この記事へのコメント

snowbees
2009年05月05日 08:02
追加資料として、「インフルエンザ・ウオッチャー」(勝田研究室)のブログも正確で、有益です:
http://blog.goo.ne.jp/tabibito12/arcv

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