アメリカの対中政策スイング

渡辺恒夫「「今のアメリカ」が分かる本」を読んでいると、アメリカの対中政策が、興味深いスイングをしているのに、気付かされる。

もともと、アメリカの政策は、内政も外交も大きくスイングする。積極的な外交を続けた後は、国内政治重視になり、大統領の権限を強めたあとは、議会の力を強めたりする。対日政策も、今のブッシュのときとレーガンのときは、よかったけれども、クリントンのときは、冷たい対応が目立った。ネオコン的な攻撃的な外交も、今後は、内政重視にスイングするだろう。

対中政策が他の政策のスイングと大きく違っていて面白いのは、この本に詳しく書かれているとおり、同じ政権内で、大きくスイングしていることである。

クリントン政権も、発足当初は、中国に近い父ブッシュの否定もあり、人権問題を批判して中国に厳しい対応が目立った。その後、経済重視の観点から、対中政策をスイングさせ、「戦略的パートナー」とまでした。

そのクリントンを否定する意味で、息子ブッシュは、政権発足当初は、中国に厳しかった。しかし、対テロ戦争の中で、中国との協調に傾斜していく。

結局、どの政権も、親中国だった前任者の否定で、政権発足当初は、中国に冷淡になる。しかし、政権途中で中国に近づき、政権が終わる。その次の政権は、また、前任者否定で、最初は、中国に冷淡になる。その後、親中国にスイングする。この繰り返しだ。興味深い。

どうしてそういうスイングになるのだろう。新大統領は、民主主義でもなく、貿易の不均衡もあるので、中国に批判的な視点をもって政権の中枢に座る。しかし、その後、中国が巻き返して、幾つかの特別なイシューをつむぎ合わせて、対中関係の改善の実務的メリットを説き、ときのアメリカの政権に分からせている。中国の外交官は、いい仕事をしている。ロビーイングも上手なのかもしれない。

さてさて、日本は、大丈夫だろうか。

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