雁行行動のシミレーション

鳥の雁行飛行をシミレーションするボイドというモデルがあります。3つだけの実に単純なルールを各個体が従うだけで、リーダーがいなくても、群れを形成して障害物を避ける複雑な動きをします。このシミレーションを画面でみていると、時を忘れて、サッカーの選手の動きとか、サラリーマンのゴマすり作法とか、アジアの雁行型経済発展とか、消費者の流行とかに、思いをめぐらしてしまいます。

鳥の群れの飛行の仕方は、とても複雑です。自然に集まって、障害物が有れば分かれて避けて、後に集まる。また、同時に方向転換もします。これをまともにコンピュータープログラムで書こうとすると、とても複雑になります。

ところが、1987年もグレイグ・レイノルズが発表したモデルでは、各個体が次の三つの簡単なルールに従うだけで、鳥の群れの飛行とそっくりの行動がシミレーションできます。

ルールは、次の3つだけです。
1)近くの鳥たちと方向とスピードをあわせようとする
2)他の鳥たちがたくさんいる方向に向かう
3)他の鳥や障害物にぶつからないように距離をとろうとする

レイノルズ博士自身が作っているシミレーションCGがあります。ココ
日本の人のでは、これがあります。ココ
ボイドのもっと上手な説明は、なんと「ほぼ日刊イトイ新聞」にあります。ココ
実際にも、この理論モデルが、映画やゲームのCGの世界でも使われているようです。

このモデルに、「みんなから少し疎まれている個体」とか、「人気のある個体」とか、「動こうとしない怠け者」とかを混ぜるとより複雑でリアルなものになるそうです。

アジアの雁行型経済発展なんてのも、全体を制御するプランもリーダーも無かったけれども、タイ、マレーシアなどの国々が、①近くの国に方向とスピードをあわせようとしつつも、②自分がより中心に位置しようとして、しかも、③衝突は回避しながら行動した結果だという気がします。

今、毎晩楽しんでいるサッカーも、試合中のコーチやリーダーのサインで動く要素が少なく、ある一定のチームのルールに従って、個々が自分の判断で動いていく点で、ボイドのこの群れの動きを思い出させます。

そんなことをひとごとのように思っていると、自分が日々行っている、ブームにかぶれた衝動買いも、サラリーマンのゴマすり作法も同じような気がしてきました。そう思うとこのシミレーションに出てくる一個一個の三角の物体も、妙にいとおしく見えてきます。お前も、頑張りや。と。

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  • anarchy

    Excerpt: らくちんさんのブログで紹介されていた「雁行行動のシミュレーション」が面白い。 リーダーがいなくてもシンプルな3つのルールだけで、飛行する群れの動きを表現しようというボイドのモデル。魚の群れなんかも近.. Weblog: 整体日和。 racked: 2006-06-24 16:03