日本文庫一万冊計画

文化交流や日本からの情報発信をどうするかといったことがよく議論されている。僕は、国がお金を出して、日本で広く読まれている本を、ジャンルを問わず、多くの言語に翻訳して出版し、世界中に配ればいいと思う。日本で出版されている本を、毎年100冊ずつ、10カ国語に翻訳して、10年続ければ、1万冊翻訳できる。かかる費用はせいぜい毎年10億円くらいだろう。世界中の公立図書館に、千冊の「日本文庫」ができるならすばらしいではないか。

僕のアイデアの内容は次のとおりだ。
○ 言語
英語、中国語、スペイン語、フランス語、ドイツ語、ロシア語、アラビア語、インドネシア語、ポルトガル語、ハングル語など10カ国程度。アラビア語とアジアの言語は、絶対入れる。

○ 翻訳する本
いいところも悪いところも含めて、現代の日本社会を知ってもらうために、ベストセラーの小説、論説など日本で人気のある本がいい。経済雑誌が選ぶ「今年のベスト経済書」や、サントリー学芸賞などから選んでもいいと思う。また、漫画は、絶対に入れる。今年なら「のだめカンタービレ」だろうか。枕草子や夏目漱石などの古典も少数だけどいれておく。外務省OBによるNPOなどが選考の事務局をしてもいいのではないか。

○ 配布先
出版社からでたものの一部または大部分を買い上げ、各国の公共や大学の図書館に配布する。アメリカの田舎の州立大学の図書館でも、中東の公立図書館でも、どこでも「日本文庫」が千冊ある状態にしたい。日本語を知らなくても、日本をテーマに大学の卒業論文程度はかけるように資料を用意すれば、日本を知る人の層も広がるだろう。夢は、地球にいる大部分の人間が、日帰りで日本の本を自国言語で読めるようにすることである。

○ 費用
一冊翻訳して出版するのに100万円かかったとして、100の著作を10カ国語に翻訳しても10億円。毎年10億円なんて、巨額のODAに比べれば、安いものである。別にこれが、20億円かかったってしれている。翻訳料を支払うのは、日本語ができる対象国のその分野の専門家になるだろうから、各国の日本の研究者に対して、収入面での支援をすることにもなる。

○ 効果
・リアルタイムの現代日本を広く世界の人に知ってもらう
・日本の経済についての洞察は、先進国の人も発展途上国の人も重要な関心があり、また、日本人の立派な分析もあるのに、まだまだ海外の人に充分伝え切れていないと思う。そのギャップを解消する。
・各国の日本の研究の裾野を広げる。日本語ができなくても日本の研究ができるようにする。
・翻訳を依頼し、翻訳料を払うことで、各国の日本の研究者を支援する。

世界各地から色んな日本研究の本がでてくると日本人にとっても楽しいと思う。アフリカから「シマウマの社会と日本の社会」とか、中東から「砂漠の商人と島国の商人」とか、マレーシアから「日本社会における南方系アジア人の文化遺伝子」なんて、本が出るのがこのプロジェクトの夢だろう。

橋とか箱ものではないので、目立ちはしないかもしれないが、情報というものは、磨耗することなく蓄積されていくもので、多くの人の心に長く残る。実は、こうした行為の積み重ねこそが、外交の基本なのではないだろうか。

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