サービス化の波

マイクロソフトのビル・ゲイツ会長が社員に対して「来たるべき「サービス化」の波に備えよ」という内容のメモを送った。(ココ参照)これは前回前々回のこのblogでみたWeb2.0の話のなかでは、「オペレーションそのものが、コアコンピタンスになる」という見方と共通している。また、僕が7月4日に書いた「インターネットビジネスは、サービス業である。」(ココ参照)と通じるものがあると思う。

ビル・ゲイツ会長は、10年前に「押し寄せるインターネットの波("The Internet Tidal Wave")」と題するメモを書き、インターネットがコンピュータ業界の勢力図をすっかり塗り替えると説明した。そのメモの後、マイクロソフトは、会社をひっくり返すほどの大体な組織変更と方針変更を、それもあっという間の短期間に行った。マイクロソフトの元技術者で長年同社とつかず離れずで仕事をしている僕の知り合いも、「マイクロソフトは、今や恐竜のような官僚組織だけれども、あのときは、動きが早かったでえ。会社全体が一ヶ月ほどでまるっきり変わってしまった。」と言っていたものだ。

今回もそのときと同じくらい大きな潮目の変化をビル・ゲイツは、感じ取っているようだ。「来たるべき「サービスの波」は、非常に破壊的なものとなるだろう。」とまで、言い切っている。10年前の例から推測するに、今回も、マイクロソフトの組織的な対応は、きっととても大胆ですばやいものになるだろう。

注意しなければならないのは、この「サービス化の波」というのは、単に「サービス向上」、「顧客満足度が最優先」といった、従来のソフトウェア開発者も言っていたこととは、違ったレベルのことである。収益を得る方法でみても、いくら顧客を満足させても、ソフトウェアの購入代金を得ることは難しく、また、日々の利用料ですら徴収するのが困難になり、どんどん無料化に向かう。また、顧客に提供するものも、パッケージ・ソフトウェアのような固まりのある製品ではなくて、Webでアクセスしてきた人に提供する、瞬時に泡と消えてしまうサービスである。さらに、違いはこれだけにとどまらないだろう。

とにかく、ここでいう「サービス化の波」というのは、この業界におけるこれまでのルールや考え方の多くを入れ替える可能性がある。ビジネスで関わる人は、相当大きな変化だと身構えたほうがいい。でも、ユーザーにとっては、好奇心をかなり満足させてくれる時代が来そうである。インターネットビジネスの今後について、後に僕なりに考えたことを書いてみたい。

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