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<<   作成日時 : 2011/04/12 23:05   >>

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前回前々回と、サラリーマンのコツとして、危機的状況の時に、主としてエライ人への対応、及び、情報の取り扱いについて書きました。今回は、そういうときのどういう体制でのぞむべきかについて、書いてみました。(いつものように、引用は、青字です。)前回同様、原発や民主党政権の是非についてあえて議論にたちいっていません。

○ 人災は人事災害
こういう事件が起きると、よく、組織の幹部に、「これは、人災である。」と言って回る人がでます。でもね、そういう人に、そういう仕事をさせたという点で、それは、幹部のした人事の失敗なんだと思います。僕は、9年前に、「人災は、人事災害」と書いています。(ココ)偶然、9年前のみずほのシステムトラブルの時に、書いたものでした。

こういう、失敗事件になるとよく「人災だ」という声を聞きます。ただこの台詞が社内で使われる時は、会社の組織としての問題や、経営陣の責任を特定の個人(部下)の責任に帰して、終わりにしてしまう便法として使われることが多いので注意が必要です。「悪いのはアイツだ。会社全体の意思決定システムの問題でもないし、その上司の責任でもない。」と。
僕は、失敗事件の後処理をしているときに、いつも「人災は、人事災害」と思います。「この人にこういう環境でこんなことをさせれば、そりゃこうなるわなあ」と思うことが殆んどです。経営者も、「人災だ」なんて、頭に湯気を立てて怒ったりせずに、たとえ人災であったとしても、それは、自分の人事のミスだと思うべきだと思います。


もちろん、被災者の方々が、「人災だ」と非難するのは、もっともだと思います。でも、政治家や内閣から、人災だという声がこれからでるかもしれません。それは、そういう人事や組織構成をした政治家の失敗なんです。ついでにいえば、首相や政治家の失敗は、首相や政治家の人事を決めた我々選挙民の失敗でもあります。

○ 平時の体制
災害に備え、平時にきっちりとする安全管理と、実際に危機が起こったときに、思い切りよくタフに行動する危機管理は、人としても組織としても別の資質です。以前に書いたものをあげておきます。(ココ

災害対応担当
平時に災害への準備を担当する常設の部署と、何か起こったときに中心になって対応すべく緊急に組成される部署とを分けておく。指名だけはされている緊急の部署の方は、普段は、他の業務と兼務し、災害準備については、情報の入手だけにとどめている。しかし、災害が起こったときは、全ての権限をそのタフな奴の集まりである緊急の部署に移す。この場合、よくある災害対策緊急チームのように平時対応の部署が形だけ真ん中に座ったりせず、情報提供に徹し判断に関与しない方がいい。だって、どうみても、適性が違う仕事だもの。


今回、安全を管理する組織である保安院が、危機対応も担当しているようです。ところが、最初に記者会見で出てきた人が、不適応で、今は、経産省でTPPの担当だった方が、保安院の服を来て記者会見をこなしています。やはり、元の担当の方では、危機対応は、無理だったようですね。

○ 緊急時体制
火事を起こしてしまった人に罵声をあびせ、全員、現場から排除して、後から乗り込んでいったものだけで解決しようとしても、あまり上手くいきません。担当だった方に近くに残ってもらい、技術、人脈、経緯の知識など、その人にしか提供出来ないことも多いので、できるだけもう一度頑張ってもらうようにした方がいい。自信を無くしているだろうからそっと寄り添うようにして、レスペクトしてアドバイスをもらうのです。もちろん、自分の失敗を隠そうとしたり、そもそも状況認識を誤っている可能性もあるので、実際の意志決定は、後からの部隊がします。今回の場合、東電の現場の人をのかしては、いけません。あくまで東電の人に寄り添うようにして、解決策を出し、実行していくのがいいと思います。

ところで、こういう緊急事態では、エライ人は、資質的にあまり頼りになりません。一般に、エライ人は、大きな失敗の対応が下手なことが多い。だって失敗していないから、偉くなっているのですから。今の東電の幹部に、原子力の専門家がいないそうです。原子力の担当は、優秀な人が、みんな過去の事故で、出世できなかったのこと。サラリーマンとしては、よく分かりますよねえ。

もうひとつ、対応の体制で言えるのは、東電とか、キャリアの役人とか、このクラスの優秀と言われる組織となると、最初、「あれえ、大丈夫かなあ。」という人がでてきても、しばらく耐えていると、そのうち、年齢が若かろうが、ポジションは上でなかろうが、ちゃんとした能力の高い人がでてきます。日本で優秀といわれる組織の値打ちは、このあたり層の厚さにあります。決して、エライ人のエッジの利いた判断力に、あるのではありません。

今回、このあたりがそろそろ出てきてもいいはずだと見ています。とはいえ、政治家は、いつまでたっても、しっかりした人がでてきません。日本の国会なんて、もともとが、「優秀と言われる組織」でもないですしね。

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コメント(3件)

内 容 ニックネーム/日時
いつもながら、豊富な経験に裏打ちされた洞察で説得されます。日本人はどうしても平時⇒危機へのモードの切り替えに時間がかかりますね。今の在京米大使館のホームページは完全に有事モードですが、在ワシントン日本大使館のそれは、単なる平時の延長です。それだけ日々の安定した営みに執着が強いのかと思います。
Naniwa no Nagori
2011/04/13 14:09
いつぞやらくちんさんが食品衛生管理の話で、「日本の会社は食中毒を防ぐマニュアルはあるが、おこったときの対応マニュアルがない。アメリカの某社は食中毒事故は起こり得る、という前提で対応マニュアルも用意されている」といっていましたね。東電にも「起こってはいけないが、起こったとき」の対応策があったのかしらん。それから政治家の質を嘆くのはやめましょう。選んだのは私たち、天に唾するようなもんです、悲しいかな。
K@神奈川
2011/04/14 13:22
Naniwa no Nagoriさん、K@神奈川さん、コメントありがとうございます。外国には、過度の危険性を強調した報道に対する反論をきっちりして欲しいですね。大変な事故が起こって進行中に、被害を最小化する方法を、あまり考えていないですよねえ。
らくちん
2011/04/17 15:09

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